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2014年4月

2014年4月26日 (土)

【内側追抜】世界遺産

 某首相 「富岡製糸場よかったね。これで山口(を含む産業遺産)も確実だな」

 某庁役人 「…」

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2014年4月15日 (火)

【内側追抜】採択地区

 採択地区は地理的・文化的・経済的な一体性を持った地区が選定されるということが、法の趣旨からいって望ましいことだというふうに思います。同様に、地理的・文化的・政治的な一体性を持った教科書という点ではT書籍版よりI社版が採択されるということが、国の成り立ちからいって望ましいことだというふうに思います。

   ――某大臣

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2014年4月 7日 (月)

“21世紀型”指導要領に今から準備を

 小学校教科書検定や教育委員会改革法案という大きなニュースがなかったとしても、おそらくどの新聞も取り上げなかったろう。しかし教育界にとっては、間違いなく注目すべき発表だ。文部科学省の「育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会」の論点整理のことである。これに比べれば、道徳の教科化だのグローバル化に対応した英語教育だのという議論がさまつな話にさえ思える。

 同検討会や、会合に提出された国立教育政策研究所(国研)の報告書については過去の社説で論じたし、記事も配信している。当時は専門紙を除いて全く関心を呼ばず、一部の識者や教育関係者が注目していただけだった。しかし文科省の前川喜平初等中等教育局長は『教職研修』(教育開発研究所)4月号の巻頭インタビューで、次期指導要領は「育成すべき資質・能力」をまず念頭に置いて構造自体を見直そうと検討していることを明言した。公表された論点整理概要でも「次期学習指導要領の枠組みづくりに向けた議論に生かしたい」としている。

 もちろん指導要領がどうなるかは、時の政権の思惑にも左右されよう。安倍政権の関心は、独善的に右ブレするばかりだ。しかし「(人間の全体的な能力である)コンピテンシーに基づく教育改革の世界的潮流」(国研報告書)は、たとえ政権が代わったとしても避けて通ることができない。

 論点整理の中で、育成すべき資質・能力が「新しい学力観」(1989年改訂指導要領)や「生きる力」(98~99年および2008~09年改訂指導要領)の延長線上に位置付けられていることに注意する必要がある。文科省が「ゆとり教育」の誤りを認めて方針転換したなどとする“ゆとり教育史観”に立っていては、とても理解できないことだろう。

 文科省は旧文部省以来、たとえ「ゆとり教育批判」の大合唱にあっても一貫して諸外国の動向もにらみながら限られた条件の下で教育課程改革を進めてきた。その点、「文科省の方針がぶれている」と見るのは全くの誤りだ。ただし新学力観もそうだったように、それが「教室の中」になかなか浸透しなかった状況も少なからずあったのは事実だろう。

 今でも「生きる力」の趣旨が、必ずしも教育現場に浸透しているとは言い切れない。「生きる力」という概念が抽象的に過ぎたせいでもあるし、いわゆる「脱ゆとり」の反動でもある。経済協力開発機構(OECD)が実施する「生徒の学習到達度調査」(PISA)や、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)のB問題でようやく具体的な姿が現場にも見えたと言っていい。 論点整理で示された方向は、やっと指導要領の記述全体で「生きる力」を資質・能力ベースで具体的に整理し、教育課程で全面展開する可能性を開くものだ。

 論点整理では、教科再編まで求めていない。教科等の深い学びを通してこそ資質・能力は獲得できる、との立場からだ。それだけに指導要領改訂に関する現場の関心は、依然として各教科の内容や授業時数がどう増減するかに終始する恐れがある。しかし、そもそも内容の扱い自体が変わるのだ。

 「何を知っているか」から「何ができるか」へ。そのために教育目標と内容、評価の在り方を一体で改革する――。それが“21世紀型”の指導要領だ。PISAの担当者で、日本の教育にも詳しいアンドレアス・シュライヒャーOECD教育・スキル局次長が「知識はグーグル(のような検索サイト)の中にある」として、コンピテンシー重視の教育課程に転換することを求めていることに、耳を傾けるべきだろう。

 東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年をターゲットとして指導要領改訂を急ぐ現政権の意向もあるが、たとえ2年間と審議期間は短くても各教科等で大胆に学習内容を精選すべきだ。教え込むべき知識・理解は真に汎用的スキル獲得に資するものに限定する必要がある。

 大学入試改革論議で「1点刻み」の合否判定を「多面的・総合的な評価」へと転換すべきことが検討されていることにも注意したい。中央教育審議会の安西祐一郎会長が言うように、これからの知識基盤社会に求められるのは答えのない問いに対する最適解を見いだす思考力・問題解決能力である。全ての改革はつながっていること、つながらなければならないことを自覚して教育改革論議に臨むことが求められる。もはや目先の利害にとらわれていて済む時代ではない。

【過去の社説】
「21世紀型スキル」重視に備えを(2013.1.2)
「21世紀型能力」に今から照準を(2013.7.23)

【本社配信記事】

次の学校で目指すのは「21世紀型能力」!? ‐渡辺敦司‐(ベネッセ教育情報サイト2013.7.19)
「21世紀型能力」を提案 国研が教育課程の在り方で研究報告書(『内外教育』2013年
8月2日付
「21世紀型能力」とは何か (学びの場.com2013.9.11)
「資質・能力」で指導要領を構造化 文科省の有識者検討会が論点整理(『内外教育』2014年4月15日付
次の指導要領で目指すのは≪教科を超えた力≫?‐渡辺敦司‐
(ベネッセ教育情報サイト2014.4.16)


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