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2014年9月

2014年9月19日 (金)

【池上鐘音】スコッチと泡盛

▼スコッチウイスキーといえば味や香りとともに見た目も魅力である。その琥珀色もイングランドと無縁ではない。併合後、スコットランドの酒造りには重税がかけられた。隠した密造酒が偶然、熟成してできたのが今で言うシングルモルトだ▼スコッチは2「国」の関係だけでできたものでもない。熟成にはバーボンややシェリー酒の樽を再利用することが多い。それがピート(泥炭)、さらには大西洋の潮風と相まって豊かな味わいは育まれる▼英国からの離脱を問うスコットランド住民投票で反対が多数となった。しかし驚嘆すべきは300年を経てもなお健在な独立独歩の気概だ。それもそのはず、アングロサクソンのイングランドに対してスコットランドはアイルランドと同じケルト系である。英国の正式国名は「グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国」だが、スコットランドの地はローマからカレドニアと呼ばれブリタニアとは別物だ▼投票前の接戦に際し、日本国内では沖縄に比す向きも少なくなかった。約140年前にはれっきとした独立王国であり、スコットランドほどではないにせよ今も琉球独立論は根強い。そして酒の国でもある▼泡盛の酒蔵は沖縄戦で壊滅状態となったが、探し出された黒麹菌で今の隆盛がある。沖縄はアイルランドに似ていると言われるが、酒が征服国に翻弄(ほんろう)された点ではスコットランドに近しい。ヤマト(日本)も甘く見ていていいものか▼トラッドと島唄、シングルモルトと泡盛をこよなく愛する小子は今宵ラフロイグで祝杯を挙げようと予定していたのに、しんみり国産ビールで小欄を書いている。ちなみに同銘柄はじめピート臭の強い個性的な醸造所が集まる島を日本ではアイレイと表記する地図が少なくないが、明らかに間違っている。断固ゲール語でアイラと読まねばならない。

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