« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »

2015年9月

2015年9月19日 (土)

【池上鐘音】戦争法案

▼18日の午後、東京メトロ国会議事堂前駅は既に多くの降りる人と乗る人が行き交っていた。なるほど皆、隙を見つけては可能な時に参加しているのだ。主催者発表と警察発表が何倍も何十倍も違うのは常のことだが、このたびの国会正門前行動で「参加者〇〇万人」という数字はあくまでその時点のものでしかないと得心した▼時間帯のせいか、主力は60・70年安保世代が多かったように思う。しかし所用のため早々に引き上げる際、学校帰りとおぼしき女子生徒らとすれ違った。夕方以降は仕事帰りの人たちも含め、平均年齢はぐっと下がったろう▼安倍首相は法案成立後、「平和安全法制は国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要な法制であり、戦争を未然に防ぐためのものだ」と述べた。主語を「改憲」に替えても、そのまま通用しよう。今国会での答弁にあった「抑止力」も、ほとんどが「武力」に置き換えられる▼集団自衛権の行使により突発的な戦争状態に巻き込まれれば、国民に本格的な再武装化と改憲の意識が必然的に高まる――首相はそう考えているのではないかとさえ邪推したくなる。「戦争法案」と呼ぶのは決してレッテル貼りではない▼親が子どものころに戦争があった我々の世代は、どうやら戦地に行かなくて済んだ。問題は、当事者となる若者世代である。だからこそ一般学生が立ち上がったのだろう。セクト系の学生は肩身の狭い場所で意気を上げていた▼来夏の参院選からは18歳も投票権を得る。審議が進む学習指導要領改訂をめぐるインタビューで老教育学者が「社会の要請を吟味し、能動的に社会を変える資質・能力が必要だ」と話していたのが思い起こされた。「高校生の政治活動は是か非か」などという矮小化される話では決してない。

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ

 ↑ランキングに参加しています。奇特な方はクリックしていただけると、本社が喜びます

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »