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2018年5月31日 (木)

モリカケ問題 本質は「行政のゆがみ」だ

 30日に行われた党首討論で安倍晋三首相は、森友学園問題の本質は首相や昭恵夫人の働き掛けではなく、なぜあの値段で引き渡され、小学校設置が認可されたかだと主張した。

 しかし加計学園問題も含め、首相や夫人の指示もないのに忖度(そんたく)によって「一点の曇りもない」プロセスを経てその意向を実現させる完璧なスキームが作られたのだとしたら、その方が空恐ろしい。

 むしろ問題の本質は、前川喜平・前文部科学事務次官が指摘するような「行政のゆがみ」が霞が関にまん延していることだろう。それはモリカケ問題にとどまらない。

 今国会では、東京23区内の大学新増設を抑制する地域大学の振興法が可決・成立した。しかし同法には、あまり報じられない例外がある。「専門職大学等」だ。

 そもそも専門職大学等の成り立ちからして怪しい。「新たな学校種」から高等教育機関への位置付けと変遷はしたが、何としても専門学校を格上げしたい意向が働き続けていた。2019年度開設を目指して設置認可を申請中の学校法人を見ても、それは明らかだろう。

 「社会人の学び直し」や学生の経済的支援にしてもそうだ。実務家教員を増やすという名目に、専門職大学等を優遇しようという意図が透けて見える。

 かように文教行政ひとつ取っても、違和感を抱くことがたくさんある。おそらく他の行政分野では、もっとだろう。嬉々として省益拡大を図ろうとする官庁もあるようだが。

 それで行政がただされるのだとしたら結構なことだ。しかし無用の改革で、かつ首相周辺の「お友達」のみにしか利益が及ばないものだとしたら、どうか。

 行政のゆがみのツケを負わされるのは、国民だ。そのことが最も深刻な問題の本質と言うべきだろう。

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