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2021年6月23日 (水)

【池上鐘音】笑えない1カ月前

▼毎年3月10日が「東京都平和の日」として都内の学校が休みになることを、全国どれだけの人が知っていようか。ましてや東日本大震災以降、その前日はますます影が薄くなった▼しかし1945年の東京大空襲は、1晩で10万人以上の死者を出す大災害として高齢者の記憶に残っている。本社のある大田区も焦土と化したと昔、老記者から聞いた。条例が制定されて間もないころだった▼東京五輪・パラリンピックまで、あと1カ月となった。それがコロナ禍に悩む沖縄で「慰霊の日」に当たるというのは、何の皮肉だろうか▼沖縄は、本土決戦への時間稼ぎのために捨て駒とされた。しかし既に3カ月前の空襲で、敗戦必至だということは多くの都民が薄々感じていたはずだ▼本土決戦で「一人十殺」などというのは、今風に言えばエビデンス(客観的な証拠)も何もあったものではない。竹やり訓練に至っては、兵たん以前の話である▼最近、五輪開催が戦中に例えられるのも故なきことではなかろう。一度決めた戦略は変更されず、戦術も人情が優先される。犠牲は顧みられるどころか、次々と無駄な投入が続く▼広島に原爆が投下されてもなおポツダム宣言受諾に躊躇したのは、国体護持の確証が得られないからだった。もちろん、国民体育大会のことではない。それが長崎に2発目の原爆をもたらした▼国体より大きな五輪は、「新型コロナ克服に向けた世界団結の象徴」だとG7声明に盛り込まれた。その前は「コロナに打ち勝った証」として開催すると菅首相が表明していた。当初は震災からの「復興五輪」だったはずだが▼8月15日より1週間早く終わる予定の五輪は、果たして無事に開催できるのだろうか。ましてや、その約10日後のパラリンピックは。

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