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2021年8月10日 (火)

【池上鐘音】五輪の「罪」

▼東京五輪の最終日は、取材のため宮城県沿岸の某所にいた。いまだにワクチン接種の予約が取れないでいるが、PCR検査の結果は陰性だったということでお許しいただきたい▼前泊した隣の某市は7年前、まだ市街の至るところで工事をしていた。それに比べて綺麗になったな…と歩きながら復興商店街が閉じた後の情報館に入ると、案内の人が「ほら、あそこ(川べり)はまだ工事中でしょ。五輪が決まってから、波が引くように工事の人が少なくなりましたからね」▼その工事関係者が集まったのが、東京など首都圏だ。五輪を当て込んで、高層ビルがぼんぼん建った。建築資材の高騰も、被災地の復興を遅らせた要因であることは否定できまい▼震災の直後に着工した虎ノ門ヒルズ森タワーは、東京オリンピック組織委員会が一時入居していた。同ビジネスタワーは開催年の20年1月に間に合い、6月には地下鉄の新駅もできた。肝心の東京五輪・パラリンピックが新型コロナウイルス感染症の拡大で1年延期されても、街の開発は続いている▼これだけでも「復興五輪」を掲げるのは、冗談にしか思えない。いや復興の対象は最初から東北ではなく東京、あるいは景気だったのか。もしかすると「日本の誇り」かもしれない▼選手のためには、開催も悪くなかった。問題は、菅首相が「人流も減っている」と中止を否定したことだ。しかし開催前後で、感染者は3倍を超えた▼関係者が感染を広げたものではないにせよ、開催の強行が人々に気の緩みをもたらしたことは事実だろう。ホテルで録画を見た男子マラソンの沿道は、「無観客」のはずが密を成していた。

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