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2022年3月

2022年3月16日 (水)

【池上鐘音】あるエロマンガ家の死に

▼新宿の模索社に行ったのは、恥ずかしながら2020年の春が初めてだった。コロナ禍で書店が閉まる中、久し振りに買えた『情況』にはクラウドファンディングによる山本夜羽音君の漫画『マルクスガール・オルタネイティヴ』が載っていた▼高校新聞局の2年後輩である彼とは頻繁に会っていたわけではない。反天皇制運動で逮捕されたのを知ったのも、会社員時代に地方ネタを探していた日比谷図書館での地元紙だった▼『情況』の同じ号には尊敬する先輩教育ジャーナリスト小林哲夫氏による高校闘争50年シンポジウムの記事が載っていた。そういえば小林氏から仕事の声を掛けてもらったのは、朝日新聞の山上浩二郎記者が亡くなった直後だった▼山上記者の遺作『検証 大学改革』(岩波書店)を読んだ後、ふと思ったのは「生きている者は生きているうちに書くべきことを書かねばならない」ということだった。山本君にも、まだまだ敬虔な破戒クリスチャンらしいエロマンガを描いてほしかった▼コロナ禍には革命的警戒心をもって臨んでいるとはいえ、いつ夕(ゆうべ)には白骨となるやも知れぬアラカンの身である。遅々として進まない自分なりの検証本を早く上梓せねばと、突然の訃報に接して焦るばかりである。

 

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【社告】お悔やみ

漫画家・山本洋一郎(洗礼名ヨハネ)君の逝去を悼みます。

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2022年3月12日 (土)

【池上鐘音】駅名変更の違和感

▼JRには「安房鴨川」「越前大野」など、地名に旧国名を付けた駅名が多い。全国で重複を避けるという国鉄時代の名残りだろうし、北海道も同じだが意味合いは少し違う▼よく知られているように、北海道の地名は多くがアイヌ語起源だ。それも札幌がサッポロベツ(乾いた大きな川 )に由来するとみられるように、土地の様子を表す一般名詞の場合がよくある。だから道内に同地名が複数あっても、おかしくはない。トウペツ(沼から来る川)も3カ所あると、小学校の時に習った▼「当別」と言って全国的に有名なのは、トラピスト修道院のある渡島当別だろう。ただし江差線は北海道新幹線の開業に伴って経営分離され道南いさりび鉄道になったから、渡島当別駅もJRではなくなった▼12日のダイヤ改正で札沼線(愛称・学園都市線)に「ロイズタウン」駅が新設されたのに伴い、両隣の「石狩太美」「石狩当別」(いずれも石狩管内当別町)も「太美」「当別」と改称された。特に後者は重複がなくなった機会に、自治体の名称に合わせたというわけだ▼しかし大げさに言えば、これは北海道がアイヌモシリ(人間の静かなる大地)であった記憶の忘却にもつながるのではないか。和人のおごりでもあろう。今さら撤回を求めようもないが、わが古里の故に看過できない。

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