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2024年6月 2日 (日)

【池上鐘音】「ありふれた」学校現場

▼現職教員は、公開中のドイツ映画『ありふれた教室』(イルケル・チャタク監督)を見ない方がいい。内容が的外れ、というわけでは決してない。過呼吸を起こしかねないほど、自分の職場で現実に起こっていることと錯覚しかねないからだ▼主人公が教育に情熱と信念だけでなく確かな技術も持っていることは、実態を知っている人なら冒頭すぐ分かるだろう。そんな優秀な教師が、ちょっとしたボタンの掛け違いから始まる「学校」崩壊に巻き込まれていく。ゼロトレランス(不寛容)方式を導入しているという設定は象徴的だが、どこにでも起こり得る話だ▼それでも見に行くという人は、ぜひパンフレットも買ってほしい。東京都の教職員を多数診てきた真金薫子・山楽病院精神神経科部長の寄稿が、日本の現場実態を余すことなく伝えてくれている▼パンフで他の執筆者が強調するほど、描かれた「教室」の姿に独日の文化差はないように思える。おそらく経済協力開発機構(OECD)加盟諸国のどこにも、大なり小なり置き換えが可能だろう▼真金部長の寄稿は、全学校関係者に向けて「学校の日常がどのようなものか、日々教師がどんな思いを抱きどのような学校生活を送って仕事をしているのか、現場を肌感覚で理解するためにも、是非観ていただきたい作品である」と結んでいる。とりわけ「教育行政に携わる方」こそ、深刻に受け止めるべきだ▼宣伝チラシには「ラスト、あなたが感じるのは【希望】か?【絶望】か? それとも【恐怖】か?」とある。少なくとも小子は、そこに教育の本質を見た気がした。

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