コラム

2020年1月 7日 (火)

【池上鐘音】アベノファミリーヒストリー

▼新年早々、積年の疑問が氷解した気がした。「2020」という、マジックナンバーのような数字のことである▼言うまでもなく今年は東京五輪・パラリンピック開催年だが、招致決定当時の下村博文・文部科学相はこの年を「ターゲットイヤー」と位置付けた。小学校の英語を教科化するために学習指導要領の改訂時期を合わせたまでは分からないでもなかったが、大学入学者選抜改革の新テスト開始年度としても設定したのには驚いた。「21年度」入試から使うものなのにもかかわらず▼6日の年頭記者会見で安倍晋三首相は今年の干支を庚子(かのえね)だとした上で、60年前の庚子には日米安全保障条約が改定されたと振り返った。60年アンポと言えば、「昭和の妖怪」岸信介だ。考えてみれば1964年の東京五輪招致を決めたのも、当時の岸首相であった▼安倍首相は父の晋太郎氏より、母方の祖父である岸氏に影響を受けたと言われている。そうであれば、祖父の悲願だった憲法改正のターゲットイヤーとしたのも合点がいく▼紀元2680年でも明治152年でもおかしいな…と思っていたら、何のことはないNHKの『ファミリーヒストリー』に出てくるような安倍一族の物語だったのか。もちろん推測にすぎないのだが、本当にそうだとしたらチープな筋立てだ▼五輪はともかく、入試改革は受験生を振り回す結果にさえなった。さて新指導要領の全面実施は、どうなるだろうか。

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2019年12月31日 (火)

【蝦夷鐘音】変化の吉凶

▼2018年末は、閉塞感しか抱けなかった。主因は、長期にわたる安倍政権である。強力な官邸の統制下、行政がゆがめられたと言われる中で文教行政も明らかな行き詰まりを見せていた▼極め付けは、19年9月の内閣改造で萩生田光一氏が文科相に就任したことだ。加計学園問題など、なかったかのように。しかし、その萩生田文科相自身が墓穴を掘るとは思わなかった▼大学入学共通テストの英語民間試験をめぐる「身の丈」発言で政権は、まさかの延期を即決した。首相の懐刀である萩生田氏を守るためだった、という観測がもっぱらだ。しかし批判の高まりに記述式問題まで見送っては、大学入試改革どころか「教育再生実行」路線にまで疑問符が付く▼安倍一強の下で尊大になり過ぎた「お友達内閣」「官邸官僚」にほころびが出始めたことは、悪いことではない。一方で気になるのは、世間の反応だ▼「受験生を実験に使うな」は、まだいい。中途半端な改革は、もっと検証されていい。しかし「センター試験に戻せ」とまで言うのは、いかがなものか▼今般の「入試」改革を擁護するつもりはない。しかし「高大接続改革」、とりわけ高校と大学の「教育」改革こそが本丸である。その点が一般に理解されていないのが残念だ▼理解されていないといえば、改正給特法もそうだろう。もともと1月の中教審「働き方改革」答申にして限界があるもので、そこから出てきた1年単位の変形労働制も自ずと限定的だ。だから4月の「新しい時代の初等中等教育」諮問で延長戦に入ったわけだし、文科省も「働き方改革は総力戦」と予防線を張っている▼しかし、過酷な教員勤務実態の矛先がすべて給特法に向かってしまった。これは文科省も想定外だったろう。一方で次々と「上から降ってくる」改革に諾々と従っていた教育現場が声を上げ始めたのは、遅きに失したくらいだ▼何か変化が起こっている。そうした予兆を感じさせる19年の末である。ただ、それが吉と出るか凶と出るかは判然としない。混沌(こんとん)の20年に向けて、いま何を考えるべきだろうか▼本稿は帰省途中の札幌で執筆している。それゆえ表題もしゃれてみた。来年こそ皆さまと教育界にとって、よい年であるよう願わずにはいられない。

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2019年12月16日 (月)

【内側追抜】某オープニングイベントにて

「今年の大河ドラマなんか見ちゃいないけど、今回に限って言えば間違いなく、あたくしのオリンピックでしょう」

   ――某首相

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2019年11月28日 (木)

【内側追抜】「夏の大会は無理」答弁

「甲子園自体を否定する意図はない。主催の新聞社を否定する意図だった」

   ――某大臣事務所

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2019年11月21日 (木)

【内側追抜】招待者名簿

「廃棄する文書が多いので、資料請求のあったものからシュレッダーにかけています」

   ――某省庁

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2019年11月20日 (水)

【池上鐘音】憲政史上の何か

▼きょう安倍晋三首相の通算在職日数が憲政史上、最長になったという。しかし閣僚や与党が評価するほど成果を上げているとも期待が持てるとも、とても思えないのが不思議なところだ▼文教政策に関する評価は、既に展開した社説と基本的に変わるところはない。付け加えるならば、先の改造で任命した「お友達」の最たる萩生田光一文部科学相の失言によって目玉政策である大学入試改革に決定的な混乱をもたらしたことだろう。これも既に展開した▼では今後、本当に「薄氷を踏む思いで、緊張感を持って歩みを始めた初心を忘れずに、全身全霊をもって政策課題に取り組んで」(朝のぶら下がり会見)いけるのか。「桜を見る会」問題で浮き彫りになったように、身内第一の姿勢は何ら変わっていそうにない▼きのう西村康稔経済再生担当相が、新たな経済対策の中に学校ICT(情報通信技術)環境整備を盛り込みたい考えを表明した。それ自体は新学習指導要領の全面実施を控えて大変結構なことだが、高等教育の“無償化”のように官邸官僚の下手な入れ知恵で変な政策とセットにされないことを祈るばかりだ▼やはり首相の最大の関心事は、憲法改正なのだろう。デフレ脱却だの一応総活躍だのも、すべてそのための方便だというのが第2次政権発足当初から透けて見える。第1次政権の失敗を踏まえて謙虚になったというが、閣僚席からヤジを飛ばす姿を見せられれば興ざめる▼自民党総裁4選があるのかどうか知らないが、そろそろポスト安倍を念頭に置きながら政策動向をチェックした方がいいのかもしれない。首相が退任した後、ましてや改憲が行われた後に一体何が残るのか。むかし文部省回りをしていた頃、中堅官僚から聞いた「通産が通った後はペンペン草も生えない」というどころではない。美しい国来たりて山河なし、とならないよう願いたい。

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2019年11月14日 (木)

【内側追抜】続・桜を見る会

悪夢のような前政権も続けた悪弊の中止を決断したのは、このあたくしですよ。なのになぜ、あたくしが追及されなきゃならないんですか。

   ――某首相

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2019年11月 9日 (土)

【内側追抜】桜を見る会

あたくしは悪夢の前政権から日本を救い、経済を再生させた立役者ですよ。そのあたくしを喜ばすために増えた税収から5700万円くらい使ったって、どうってことないじゃないですか。

   ――某首相答弁

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2019年11月 7日 (木)

【内側追抜】任命責任

――国会某委員会にて

某野党議員「2人が最後だと言って頂きたい」

某首相「2人であればいい、3人ではだめ、ではない。2人の辞任も3人の辞任も同じという思いで臨んでいきたい」

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2019年11月 6日 (水)

【内側追抜】非公式訓示

政権に貢献すればタレントとも結婚できる。盾突けば…言わなくても分かるよな?

   ――某人事局長

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